わたしたちは、それぞれが血液ガンで闘っていた患者でした。あの頃は今みたいなネット環境もなく、情報は医療者さんからのことばのみ。「みんなどうやって乗り越えたんだろう。」「この痛みはいつかなくなるのだろうか。」「退院した後ってどんな生活が待っているの？」だれに聞けるものでもなく、その日が来るのを待つだけの毎日を過ごしていました。しかし！病室は宝の箱。出会った患者仲間と毎夜毎夜、こっそりおしゃべり。「この飲み物だと、薬のにがいのがちょっとましになるよ。」「痛い時は、がまんせずに温パック」自分だけのプチ情報を持ち合い、シェアしあうことで、抱えていた不安も軽くなり、心から笑えるようになっていきました。そんな経験を、今孤独で耐える患者さんにも伝えていきたい。ひとりじゃないよ。知ってることは何でも教えてあげるから。その思いを胸に、退院して半年後。当時の患者3人で立ち上げたのが、HIKARI会なのです。